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N響ほっとコンサート2011(2)

8月28日(日)Eテレ「N響アワー」のを見る。

しょっぱなから、私のお目当ての曲、ジェイガー作曲の「シンフォニア・ノビリッシマ」である。

指揮は現田茂夫。この人はあまり汗をかかないで理性的な感じで指揮するタイプで、個人的には嫌いではない。曲によってはもっと熱く奏者を煽るような局面ももう少しあってもよいかもしれないが。

冒頭。なかなか重厚。十分に音が持続している。

Aからのアレグロはややゆっくり目。一般的な演奏ではもっと速いのが多いので、重たく感じて嫌う人もいると思うが、速すぎてリズムが転ぶ演奏が多いのよりはよっぽどよいと思う。

Bあたりのトロンボーンもよい。吉川・新田・池上・秋山の4氏である。
Dからのフーガ。ユーフォニウムには外囿祥一郎氏の布陣だ。チューバも2本で中低音が充実している。

Fの5小節目からの例の低音の旋律。すごい重低音。そこからトランペット・ホルン・トロンボーンへの1小節ずつのリレーもきっちり決まっている。H前のラッパ・ホルンのソロも安定している。Hもよく揃っている。クラリネットは涼しい顔で平然と吹いている。読売日響他の奏者がトラ(エキストラ)で入っている。オーケストラ奏者を集めているところがミソである。ちなみにフルートの1番はこれまたN響正メンバーではなく、読響の一戸敦氏だ。(どういう人選?)

中間部のI。テンポは結構遅め。クラリネット始め木管群は小節の後ろに行っても音が減衰せずよく息が吹き込まれ、歌われている。

やがて中間部前半のヤマである16小節目の3・4拍目。ここの旋律の下降音形は大体ピョロピョロっと尻すぼみな演奏が多いが、ここは最後までたっぷりと、下の音に行くにしたがって大きく長く吹くイメージにするべきだと思う。次の小節はp(ピアノ)だが、その前の16小節目はff(フォルティッシモ)と指定があり、その後にディミニュエンドは決して書いていない!
オーボエのソロもよく音が持続していてよい。

Jからのサックスとホルンのウラ旋(裏旋律)はこれも音が減衰せずによく出ている。ここは指定通りレガートで上手く吹けている演奏はそう多くない。
特にオクターブの跳躍など、大体音がブチブチ切れるパターンが多い。譜面をあらためて見るとスラーがちゃんと付いている。高校でやった時は全然気がつかなかった。。ここはリップスラーでやるくらいが超かっこいいと思うが、そこまでやった演奏にはお目に(お耳に)かかったことはない。

後半は速めのテンポだ。Mから最後まではもっと熱くなって突っ走ってもよいと思うが、現田さんは冷静であった。
まあ、「ノビリッシマ」(高貴)だからそれが本来なのかもしれない。

この後半部分の言わんとしているところは未だによく理解しきれない部分はあるが、低音を始めとして延ばしの音を痩せさせずにバリバリと音を出すことが重要だと思う。

この曲の譜面はやたらと「ff(フォルティッシモ)」とばかり書いてあるが、細かいニュアンス的な指定はあまり多くないため、どう演奏すべきかを組み立てるのは結構難しい。こういう譜面だと縦の線ばかりが意識され、横の流れが希薄な演奏が多くなるのも仕方ないかと思う。(この曲についてはまた別に述べたい)

吹奏楽オリジナルでは、そこらへんが長い年月を色々な変遷を経て淘汰され、ある意味演奏スタイルが確立しているクラシック曲とは異なる難しさだと思う。

N響のノビリッシマは、ほぼ期待というか想像に近い演奏であった。

しかし、楽器への息の吹き込み、音の鳴り具合において、純粋な吹奏楽バンドの音とこれほど違うのはなぜなのだろうか。これは吹奏楽の吹き方の「文化」なのだろうか。。。

この疑問はいつまでたっても解消されない。。

今日の放送では、あと保科洋の「風紋」と東海林修の「ディスコ・キッド」とコンクール曲をやった。風紋、なかなかフレーズ感が長くてよいのではないだろうか。ディスコ・キッドは少し遅めだが、こういう曲は速ければいいというものではなく、遅めで適度なスイング感が必要なのだ。シエナでもよくやるが、対照的で面白い。

9月11日のBSでは全曲やるらしい。エル・カミーノ・レアルもちゃんとやるだろうか。

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コメント

検索していて、ここに辿りつきました
宜しくお願い致します。

私もノビリッシマを期待していて、当日、わざわざ名古屋から聞きに言ったものです。

生で聴くのと、放送で聴くのとは違う面もあると思いますが、なかなか生で聴くことのないノビリッシマで、しかもN響とあって素晴らしいものでした。

ただ、私的には昼間部のオーボエのソロのミス(恐らく音が出なかったんでしょう)が痛かったです。

ディスコ・キッドが遅めなのは、アンコール曲で手拍子で一体感を出すためだと思います。放送では聞きにくかったのですが、会場の手拍子がありました。
クラのソロは、個人的に加藤明久さんにお願いしたかったのですが。

失礼しました。

投稿: ぐるみっと | 2011年8月29日 (月) 12時07分

ぐるみっとさんこんばんは。生で聴かれたのですね。うらやましいかぎりです!
生で聴く管楽器の音って素晴らしいんですよね。

投稿: まるさん | 2011年8月29日 (月) 21時35分

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